所得税と住民税の違いに思う

 私が確定申告相談会に従事していたときのこと。

 ご来訪された方が、昨年の相談会で、所得税はゼロだから医療費控除は入れなくて良いと税理士に言われたのでそのまま申告したら、住民税が課税されて大変だった、と仰っていました。

 

 なぜ、所得税は発生しないのに、住民税が発生してしまうかと言うと、所得税と住民税は生命保険料控除や基礎控除などの控除額が、所得税よりも低く設定されていることが主な要因です。

 理屈としては、住民税は自治体のサービスを利用するための利用料という性質が強いため、所得税よりも控除額を低くして、納税が発生するようにしている、といったかたちかと思います。

 

 そう言われればそうですか、という感じですが、所得税と住民税の制度設計に相違が生じていることで、税務実務の現場は多くの無駄な事務コストが発生しています。

 

 社会全体の最適化を考えるならば、所得税と住民税の徴収の仕組みは一体化して、徴収後の財源配分で、国と自治体で勝手にやり取りをしてくれれば良いのになと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【岸大路公認会計士事務所】
〒320-0065
栃木県宇都宮市駒生町1675番地8
TEL:028-652-3981
FAX:028-652-3907
※営業時間 9:00~17:30(土、日、祝日を除く)
mail:kishi-kaikei@lake.ocn.ne.jp
URL:https://hirocpa.com/

対応エリア:
栃木県(宇都宮、鹿沼、日光、栃木、さくら市 など)、群馬県(高崎市、前橋市、伊勢崎市、太田市 など)、茨城県、埼玉県、東京都

取り扱い業務:
税務顧問、決算申告、記帳、相続、資産税、監査、M&A