法定相続分(民法と相続税法の視点から)
相続に関する法務の決め事は民法に定められています。
一方で、相続税に関する決め事は相続税法に定められています。
相続税法の多くの考え、用語は民法を参考にしています。
しかし、民法と相続税法の考え方が異なる論点もいくつかあります。
今回は、法定相続分に焦点をあてて、民法と相続税法の違いなどを解説して行きたいと思います。
民法の考え方
法定相続分
まず、遺言がある場合には、遺言で指定された相続分で相続が行われます。
一方で、遺言がない場合には、民法が定めている各相続人の相続分(=法定相続分)が遺産分割等の基準になります。
民法が定めている相続人のパターン別の法定相続分は以下の通りです。
兄弟姉妹の半血、全血の部分については、文字だけですと分かり辛いので、以下に図でもまとめてみました。
代襲相続人の相続分
代襲相続が発生した場合には、代襲相続人の相続分は、被代襲者(もともとの相続人)の相続分をそのまま受け継ぎます。
2人以上の代襲相続人がいる場合は、その被代襲者の相続分を均等に割って、各代襲相続人の相続分を算定します。
税務の考え方
民法と税務で、法定相続分の考え方に違いはありません。
実務家としてのコメント
代襲相続が発生していたり、全血、半血の兄弟姉妹が存在する場合は、法定相続分の算定が複雑になるので注意を要します。
申告書作成ソフトで申告書を作成する際も、代襲相続が発生しているか、や全血、半血の区分は手入力で設定しなければならないため、設定ミスが起きないように注意しましょう。
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