法人税の節税策

 法人税の節税策、皆さん非常に気になるかと思います。
 私も、税理士業務をしているとよく聞かれます。

 しかし、いつもご回答するのは、節税をするよりも、ちゃんと利益を稼いで税金を払ったほうが結局はお得ということです。

 大体の節税策は、節税額以上にお金が流出してしまったり、利益の繰延といって、1度損失を出しても将来のどこかで利益が発生してしまい長い目でみると結局節税になっていないというものが大半です。
 さらに、節税商品を販売している業者さんに手数料もお支払いしなければなりません。
 結局、税金だけ見ると節税になっているのかもしれませんが、お金というもっと広い目で見ると、損しているケースが大半です。

 なぜ節税をしたいかと言えば、それはお金を増やしたいからだと思います。
 ですが、節税策というのは、要は決算で損失を作り出すことです。
 損失というのは、何かお金を支払って経費や損失を発生させないと、作り出すことはできません。
 節税=経済的に損をするということなのです。
 お金を増やしたいのに節税というのは、まさにやりたいことと逆のことをしてしまっているのです。
 (法人税とは違って資産税などは、少し工夫すると純粋な節税になるというケースは多々ありますが。。それはまた別のお話で。)

 この大局的な視点をなかなか持てずに、節税になりますという甘い言葉で業者の勧誘に乗ってしまい、損をしてしまっている方を非常に多く見てきました。

 皆様は目先の節税に囚われず、しっかり利益を稼いで、法人税を支払った後の利益を貯蓄していくといったかたちで、お金をどんどん増やしていきましょう!

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