人生におけるお金の貯め方、使い方

 相続業務を行っていると、相続時に多額の預金、財産を残して亡くなられている方を見ます。

 もちろん、子どもや孫のような次世代のために財産を残す、という考えもあってのことでしょう。

 ですが、今回は別の側面から見てみたいと思います。
 それは日本人は将来に漠然とした不安を抱き、お金を必要以上に貯める性質があるということです。

 日本人は現役時代はたくさん働いて、多くの給料をもらいます。
 しかし、日本人は仕事が大好きなので、稼いだ給料は貯蓄し、休みもなくまた次の労働に繰り出します。
 将来に不安を抱き、お金を貯めてしまうというのもあるでしょう。保険に多く入るのも好きですよね。
 気づけば、現役時代は働いてばかりで、老後は多額の財産が残ります。

 では、仕事も辞めた後の老後、その多額の財産を使い切れるでしょうか。
 高齢になると、体が弱り移動距離も少なくなります。
 食も細り、いくら高額なディナーを食べても、金額はたかが知れているでしょう。
 医療費も、日本の社会保険制度は利用者にとっては素晴らしいものですから、病気になっても負担はかなり少ないでしょう。
 がんも、1~2週間で退院できる時代です。
 そうなると結局は、相続時に多額の財産が残り、次世代に財産が移転するということになります。

 子どもや孫の次世代に財産を残すのも大変素晴らしいことです。
 ただし、皆さんご自身がお金を使いたい、もっと自由に遊びたい、暮らしたいなどの欲求が少しでもあるのなら、現役時代にもっとお金を使っても良いと思うのです。
 結局、相続財産というのは、子どもたちが自立していれば、子どもたちにとってはあぶく銭です。
 むしろ、子どもたちにとってはあぶく銭と思ってもらうくらいでないと、子どもたちが独立して生活していける能力があるのか、不安です。

 私もお金を無闇に貯めがちなのですが、最近は若いうち、現役時代にもっとお金を使ってみようかな、と考えが変わってきました(笑)。
 皆さんも現役時代に、ちょっと贅沢してみてはいかがでしょうか。
 きっと、それで将来破産したり、子どもたちが路頭に迷うということはないと思いますよ。

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